令和6年度もお世話になりました
2025年3月27日 09時00分 3月24日、卒業式を挙行いたしました。164名全員に卒業証書を手渡し、6か年の教育課程を修了したことを伝えました。
私が生石小に赴任したばかりの頃の世の中は、新型コロナウイルスの5類移行前。ほぼ全員がマスクを着けた学校生活でした。この日は全員の素顔を見つめながら、証書を渡すことができました。「おめでとう。」との私のささやきに軽くうなずきながら受け取る卒業生の隠れたところのない笑顔が、時折にじんで見えてしまうことが何度もありました。
卒業生と在校生の「門出の言葉」は、会場の皆様に大きな感動を届けるものでした。生石小の子どもたちの歌声は伝統的に実にすばらしいと自信をもって言えるのですが、それを惜しみなく披露することができました。それ以上に、一人一人が、また学年全員が、強い思いのこもったメッセージを力の限り届けていたことに、何より心打たれました。ふさわしい言葉もないほどにすばらしかったと思います。
卒業生の皆さん、本当におめでとう!
生石小という「井戸」の中を出て、一段と大きな世界に踏み出しますが、自信と勇気をもって、確かな一歩を刻みながら、大きな青空の高さ、深さ、そして大海の広さにふれてください。
翌日3月25日。最後の一日、校内のただ1か所だけ、必ず毎年、静寂に包まれる場所があります。
それが、6年教室のフロア。この動と静のギャップに、何ともいえない切なさや愛おしさを感じるのです。
この日、令和6年度修業式を行いました。
修業式では、各学年にこれまで頑張ってきたねぎらいの言葉をかけ、一人一人の毎日の頑張りのおかげで、たくさんの行事が成功し、自分の心が磨かれ、よりよい学校に成長していることに感謝していることや、今後も続けてさらに幸せな学校生活をしてほしいという願いを述べました。目の前にいた640人の在校生の子どもたちは、どの子もこちらを見つめ、時にうなずきながら話を聞いてくれていました。式辞を述べながらそれを直接感じることができるという、全校が参集しているからこそのこの感覚、今や「当たり前」のことに戻りましたが、だからこそしっかりと思いを届けなければという重責を、改めて思い出すことができました。
修了証を授与した6人の代表児童のみんなも、児童代表の言葉で発表した5年生も、頼もしさを存分に感じることのできる、実に立派な態度でした。
その後の学級活動では、通信簿を受け取ったり、受け持ちの先生からの言葉を聞いたり、教室や運動場でレクレーションをしたりして、穏やかな最後の時間を過ごしていました。子どもたちにとってもすてきな最後の一日を過ごせたことと思います。
1~5年生の皆さん、それぞれの学年の課程修了おめでとう。新しい学年になっても、三つの「あ」(あいさつ・あきらめない・ありがとう)を忘れず、さらによりよい生石小学校にしてくださいね!
令和6年度が終わります。
私はこの2年間、この生石小学校で勤務させていただきました。最も強く感じていたのは、保護者の皆様や地域の方々の大きな力に支えられて、この学校が成り立っているということです。学級担任や職員にかけてくださるお言葉や学校のために注いでくださったお力など、どれをとっても生石小学校を信じようとしてくださるお気持ちがひしひしと感じられ、そのご期待に応え、皆様と強固な信頼関係を築かねばならないという大きな使命感を感じておりました。
十分なご恩返しもできないまま、今年度を終えることになりますが、生石小学校は新年度もさらに皆様と共に歩み続け、よりよい学校に成長すると思います。
保護者の皆様、地域の皆様のこれまでのご厚情に深く感謝いたしますとともに、今後も変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、この場をお借りしてお願い申し上げます。
なかよし広場(中庭)の陽光桜は、卒業式に間に合いました。わずかながらピンクの可憐な花が開き、卒業生の門出をひっそりと見守っていました。正門のソメイヨシノは、その翌日の昼過ぎに2輪の開花を見つけました。始業式、入学式は、満開の花が子どもたちを迎えてくれることでしょう。
皆様、大変お世話になりました。またお逢いする日まで、どうかお元気でいらしてください。